外壁素材としてのガルバリウム鋼板と
正しい塗装手順

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外壁にはさまざまな素材が使用されているものがあり、その素材ごとに特徴が異なります。
中でも「ガルバリウム鋼板」を外壁に使用するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

本記事では、ガルバリウム鋼板を使用した外壁のメリット・デメリットや、塗装を行う際の正しい手順について解説します。

外壁素材としてのガルバリウム鋼板と正しい塗装手順

ガルバリウム鋼板とは

まずは、ガルバリウム鋼板という建材がどのようなものかを解説しましょう。

ガルバリウム鋼板の構成

「ガルバリウム鋼板」とは、金属鋼板にアルミニウム・亜鉛・シリコンをメッキした素材で、別名「アルミ亜鉛合金メッキ鋼板」ともいいます。JIS規格で定められているガルバリウム鋼板の正式名称は「55%アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板」です。

メッキというのは簡単に言うと「金属の膜」のことです。電気や熱の力を利用してベースとなる素材をメッキ層で被せています。

このメッキが鉄などのベース素材を保護しているため、ベース素材にはない特別な性質を発揮し、さまざまな製品や建材として活用されています。

ガルバリウム鋼板が生まれた年代

ガルバリウム鋼板は、1972年にアメリカにおいて開発されました。

現在では非常にメジャーな金属素材となっており、多くの建材メーカーが屋根材・外壁材として採用している実績があります。

かつては屋根材と言えばスレート屋根や瓦屋根が主流でしたが、現在ではそれらを抜いて金属素材がトップシェアとなっています。金属素材の一種であるガルバリウム鋼板の普及率はそれだけ高いのです。

ガルバリウム鋼板の進化

2014年、ガルバリウム鋼板を発展させた「SGL鋼板」が開発されました。

SGLとは「スーパーガルバリウム」の略です。文字通りガルバリウム鋼板のメリットをさらに向上させた素材として、外壁材や屋根材としての普及が進んでいます。

メーカーの製品保証も手厚くなっており、施工費用は元のガルバリウム鋼板とほとんど変わりません。

イロドリからのアドバイス

ガルバリウム鋼板といえば、外壁材としてよりも屋根材というイメージが強いかもしれませんが、実はガルバリウム鋼板を外壁材として使用している事例が少なくありません。

外壁素材としてのガルバリウム鋼板と正しい塗装手順

ガルバリウム鋼板のメリット

前述のとおり、ガルバリウム鋼板は鉄素材にアルミニウムなどの金属をメッキしたものです。これによって、ガルバリウム鋼板には次のようなメリットがあります。

耐用年数が長い

1つ目のメリットは「耐用年数が長い」ということです。

ガルバリウム鋼板を含めた外壁用・屋根用の建材は、しょせん人の手によって作られたものですから、いつかは劣化して耐用年数に達し、修理や交換をしなければならなくなります。

ただし、ガルバリウム鋼板の場合は、亜鉛メッキした素材である「トタン」と比較すると、数倍の耐用年数があるといわれています。

外壁材としてメジャーな「窯業系サイディング」と比較しても、ガルバリウム鋼板のほうが長持ちすると考えられているのです。

それでもいつかは耐用年数が来てしまうわけですが、外壁塗装・屋根塗装などを適切にメンテナンスしていれば、数十年の単位でその性質を維持することができます。

外壁塗装の適切な時期については、別記事で詳しく解説していますが、簡単に言えば以下の条件を考慮して最適なタイミングで外壁塗装・屋根塗装を実施することが重要です。

・使用している塗料の種類
・塩害など環境的な要因の有無、程度の違い
・外壁、屋根に使用している素材の種類

サビに強い

錆

2つ目のメリットは「サビに強い」ということです。

金属系建材の最大の弱点は、経年劣化によるサビの発生とその拡大です。

強度の高い金属系の建材も、サビが発生するとその箇所を中心に劣化が深刻化し、最終的に穴が開いてしまうなど、外壁材・屋根材として致命的なダメージを受けます。

修理することも可能ですが、決して安く済むものではないでしょう。

しかし、メッキされたガルバリウム鋼板は、ほかの金属素材よりもサビの発生リスクが小さく、とくに定期的な外壁塗装などのメンテナンスをきちんと行っていれば、さらにサビの発生リスクを抑えられます。

サビの発生した外壁や屋根は見た目も悪いため、金属系素材でありながらサビに強い点はガルバリウム鋼板の大きなメリットといえるでしょう。

耐震性が高い

3つ目のメリットは「耐震性が高い」ということです。

ご存じのとおり日本は地震発生リスクの高い国です。大規模震災の記憶や爪痕もいまだ鮮明であり、余震の多い地域を中心にさまざまな地域で地震が発生しています。数年~数十年に一度の頻度で大規模地震が発生しているので、日ごろから地震発生のリスクに備えることが重要です。

自分たちの身の回りについては備蓄を整備したり訓練を重ねることで対策できますが、建物そのものの強度を高めることは簡単ではありません。

その点、ガルバリウム鋼板はほかの建材よりも耐震性が高く、地震発生時に外壁にヒビが入ったり、大地震の際に建物が倒壊してしまうリスクを抑えることができます。

これはガルバリウム鋼板が非常に軽量であるということと関係しています。

外壁材の違いによる耐震性

地震発生の頻度が多い地域にお住いの方は、ガルバリウム鋼板を建材として使用することで少なからず地震対策になるできるでしょう。

独特の外観を演出できる

4つ目のメリットは「独特の外観を演出できる」ということです。

建物というものは大きなものですから、外から見られてしまいます。中でも外壁はとくにそうですね。

せっかくのマイホームですから、機能面はもちろん無視できませんが、外壁や屋根の見た目も気にする人が多いのではないでしょうか。

その点、ガルバリウム鋼板には建材としての持ち味や、加工しやすさなどのメリットがあり、イメージ通りの見た目を演出できる建材と言えるでしょう。

ガルバリウム鋼板は、製品の色や形状などによって印象が異なり、シンプルやモダン、都会的やスタイリッシュといった、さまざまなイメージの外観を演出できる素材です。

実際にガルバリウム鋼板で作られた外壁や屋根材をその目で確かめて、理想通りの外観を演出してくれる製品を選ぶことをおすすめします。

イロドリからのアドバイス

ガルバリウム鋼板は、上記のようにさまざまなメリットをもつ素材で、さらに値段も手ごろな「コスパの良い建材」でもあります。
コストを抑えつつ高性能な建材を使用したい場合におすすめです。

外壁素材としてのガルバリウム鋼板と正しい塗装手順

ガルバリウム鋼板のデメリット

外壁材や屋根材としてのガルバリウム鋼板は前述のようにメリットも豊富ですが、デメリットがないわけではありません。それについても知っていただいた上で、ガルバリウム鋼板を採用するかどうかを検討してください。

サビないわけではない

1つ目のデメリットは「絶対にサビないわけではない」という点です。

「ガルバリウム鋼板はサビにくい」と書きましたが、サビのリスクがまったくないわけではなく、あくまでもほかの金属素材よりもサビるリスクが小さいというだけです。

ガルバリウム鋼板も使用条件によってはサビて、劣化が進めば建材としての機能を十分に果たせなくなってしまうことはあります。

一度サビが発生すると劣化は一気に進みます。それを食い止めるために重要なのが「定期的な外壁塗装」なのです。

外壁塗装は外壁材に専用の塗料を塗布し、塗膜を形成することによって外壁を保護するものです。

もちろん外壁塗装をしてもサビの発生リスクはゼロにはなりませんが、塗料の耐用年数が経過してしまう前に再塗装を施しつづけることで外壁保護機能が保たれ、サビの発生リスクを大幅に抑えることができます。

へこみやすい場合がある

2つ目のデメリットは「へこみやすい場合がある」という点です。

ガルバリウム鋼板は「鋼板」というだけあって頑丈そうですが、実は条件次第ではへこんでしまうこともあります。

たとえば「薄い」「フラットなデザイン」のような外部からの衝撃に弱い構造の外壁や屋根は、ボールが当たったり、車が衝突したりといった衝撃でへこんでしまうことがあります。

「子どもが庭でボール遊びをする」「運転に慣れていない家族がいる」などといった場合には、別な外壁材を使うか、厚みを持たせるか、衝撃に強い波型のデザインにするか、へこみのリスクを抑える対策をしたほうがいいでしょう。

デザインのバリエーションが少ない

3つ目のデメリットは「デザインのバリエーションが少ない」という点です。

前項で「独特の外観を演出できる」と書きましたが、実はガルバリウム鋼板を使用した外壁のデザインバリエーションは、窯業系サイディングの外壁に比べるとあまり多くありません。

外壁のデザインにこだわりたい方にとって、独特の雰囲気は楽しめるものの、イメージ通りのデザインを追求する場合はガルバリウム鋼板では実現できない可能性があります。

ガルバリウム鋼板を選択肢に含める際には、きちんと現物や写真などを確認し、許容できるデザインであるかどうかを確認しておきましょう。

断熱性と遮音性に乏しい

4つ目のデメリットは「断熱性と遮音性に乏しい」という点です。

ガルバリウム鋼板という素材は、ほかの素材と比較すると断熱性と遮音性に乏しい傾向にあります。

ただし、近年は技術の進歩によって断熱性・遮音性が改善されたガルバリウム鋼板も販売されています。

断熱性や遮音性について心配だと感じる場合は、業者に問題ないかどうかを確認をしておくことをおすすめします。

イロドリからのアドバイス

サビは基本的に経年劣化により発生しますが、サビのリスクが高い沿岸地域や工業地帯のでは、より注意する必要があるかもしれません。

外壁素材としてのガルバリウム鋼板と正しい塗装手順

ガルバリウム鋼板の外壁塗装手順

最後にガルバリウム鋼板の塗装の手順を解説しますが、これはご自分で塗装を行っていただくために解説するのではありません。

ガルバリウム鋼板の塗装には専門的な経験や知識が必要です。素人が行うと数年を経たずしてすぐ剥がれたりする可能性があります。

ぜひガルバリウム塗装の実績がある業者に依頼していただきたいのですが、以下のような作業が見積もりに含まれているかどうかを確認すれば、ガルバリウム鋼板の外壁塗装経験があるかどうかがわかります。

目荒し

「目荒し」とは、ガルバリウム鋼板を塗装する前に、表面をざらつかせることです。

ガルバリウム鋼板の外壁は塗装前に必ず目荒しをします。

ガルバリウムは他の建材と違って表面がつるつるしており、そのままだと塗料を塗ってもすぐに剥がれてしまいます。

そのため、塗料をしっかりと付けるため、表面をざらつかせて凹凸にするのです。

ケレン

「ケレン」とは塗装前の下地処理のことで、専用の道具等でサビや汚れを取り除く作業です。

ガルバリウム鋼板を塗装する際にケレンを十分に行わないと、塗料が建材に密着せず、剥がれの原因となります。スムーズに塗装を行えないだけでなく、ガルバリウム鋼板を長持ちさせるためにもケレンが必要です。

また、補修が必要だと判断したら、この段階で補修作業も行います。その場合は費用が変わってくるため、事前に作業内容を確認するといいでしょう。

下塗り

次は「防錆プライマー」で下塗りします。この塗料はサビ止め効果があり、ガルバリウム鋼板のサビの発生を抑制します。

下塗りしないと上塗り塗料を接着できません。下塗りは、上塗り塗料を密着させ、外壁を美しく仕上げるためのものです。

上塗り

最後に上塗りをして、ガルバリウム鋼板の耐久性能を上げ、外壁のつや・色を出します。

上塗りは日を変えて2回行い、念入りにつやを出し、美しい外壁に仕上げていきます。

使われる塗料は予算・好みによってさまざまですが、シリコン塗料が用いられることが多いです。

外壁素材としてのガルバリウム鋼板と正しい塗装手順

【まとめ】ガルバリウム鋼板の特性を知って家を建てよう

ガルバリウム鋼板はさまざまなメリットがある素材ですが、デメリットも少なからず存在することを理解したうえで選択する必要があります。

見た目や機能性などでわからない点があれば、業者に確認しておくことをおすすめします。

また、その性能をしっかりと発揮させるためには、定期的な外壁塗装・屋根塗装を実施する必要があることを覚えておきましょう。

またガルバリウム鋼板の外壁塗装には理想的な手順がありますので、実績にもとづいて正しい手順で施工してくれる業者に依頼してください。

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